ZINEとリトルプレスの違いとは?それぞれの特徴を初心者向けに解説

「ZINEとリトルプレスって何が違うの?」
自主制作の本について調べていると、「ZINE」と並んで「リトルプレス」という言葉を目にすることがあります。
どちらも大手出版社を通さず、小さな規模で作られる出版物ですが、まったく同じものではありません。
ただし、ZINEとリトルプレスの間に明確な境界があるわけでもなく、作品によってはどちらとも呼べる場合があります。
この記事では、初めて自主制作の本に触れる人に向けて、ZINEとリトルプレスの特徴や違いをわかりやすく紹介します。
この記事でわかること
- ZINEとリトルプレスの違い
- それぞれの特徴
- どのような作品がZINE・リトルプレスと呼ばれるのか
- 自分で作るならどちらを目指せばいいのか
ZINEとリトルプレスの違い
ZINEとリトルプレスは、どちらも小規模に制作される出版物です。
大きな違いとして考えられるのが、制作する目的や出版物としての位置づけです。
| 項目 | ZINE | リトルプレス |
|---|---|---|
| 制作者 | 個人・少人数 | 個人・小規模な出版社や団体 |
| 目的 | 自由な表現・発信 | 小規模な出版活動 |
| 内容 | 写真・文章・イラストなど自由 | 雑誌・読み物・作品集など |
| 部数 | 1冊〜少部数でも成立 | ある程度の部数を発行することが多い |
| 販売 | イベント・通販・書店など | 書店・通販・イベントなど |
| 継続性 | 1冊だけでもよい | 継続して発行される場合も多い |
ただし、これらはあくまで傾向です。
実際にはZINEとリトルプレスの境界は曖昧で、同じ冊子でも人によって呼び方が異なることがあります。
ZINEとは?
ZINE(ジン)は、個人や少人数で自主的に制作する小冊子です。
写真、イラスト、エッセイ、漫画、旅行記、日記など、テーマや形式に決まりはありません。
自宅のプリンターで数冊だけ作ることもあれば、印刷会社へ依頼して数百冊制作することもできます。
部数や販売方法よりも、「自分が作りたいものを自由に形にする」という考え方と結びついて使われることが多い言葉です。
ZINEについて詳しく知りたい方は、「ZINEとは?」の記事もあわせて読んでみてください。
リトルプレスとは?
リトルプレスは、その名前のとおり、小規模な出版活動や、そこから発行される出版物を指す言葉です。
大手出版社では扱いにくい専門的なテーマや、独自の編集方針を持った本・雑誌などが作られています。
例えば、
- 地域の文化を紹介する雑誌
- 独自のテーマを扱う読み物
- インタビューをまとめた冊子
- 写真や文章を組み合わせた雑誌
- 特定の趣味を深く掘り下げる本
などがあります。
個人が一人で制作することもありますが、編集・執筆・デザインなどを複数人で担当し、一つの出版物として作り上げるケースもあります。
一番の違いは「表現」と「出版」
ZINEとリトルプレスの違いを理解するときは、
ZINE=自主的な表現
リトルプレス=小規模な出版
と考えるとわかりやすくなります。
例えば、自分が撮りためた街の写真を20ページにまとめ、10冊だけ制作するのであれば、ZINEと呼ぶのが自然でしょう。
一方で、「街の文化」をテーマに、写真家やライターに取材し、編集・デザインして定期的に発行するのであれば、リトルプレスに近い出版活動と考えることができます。
ただし、ここにも明確な線引きはありません。
ZINEとリトルプレスは見た目では判断できない
「手作りならZINE、きれいに印刷されていたらリトルプレス」というわけでもありません。
ZINEでも印刷会社を利用して、本屋で販売されている書籍のような仕上がりにすることができます。
反対に、リトルプレスでも少部数で制作されることがあります。
サイズやページ数、紙、製本方法などからZINEとリトルプレスを区別することはできません。
見た目ではなく、「どのような考え方で制作・出版されているか」の違いと考えた方がよいでしょう。
初めて作るならZINEとリトルプレス、どちらがいい?
初めて自主制作の本を作るのであれば、まずはZINEとして考えるのがおすすめです。
ZINEなら、
「何冊作らなければならない」
「継続して発行しなければならない」
といった決まりはありません。
好きなテーマを決め、自分が無理なく完成できるページ数で一冊作ってみるだけでも十分です。
実際に制作してみて、
「定期的に発行したい」
「複数の人と一緒に作りたい」
「書店にも流通させたい」
という考えが生まれたら、そこからより出版活動に近い形へ発展させることもできます。
Ziiine編集部より
Ziiineでは、自主制作されたさまざまなZINEを紹介しています。
一人で制作された小さな冊子もあれば、複数人で制作された作品もあり、ページ数や部数、作り方もさまざまです。
ZINEとリトルプレスの境界を厳密に決めることより、「誰が、なぜこの一冊を作ったのか」に目を向けてみると、自主制作ならではのおもしろさが見えてきます。
これから自分で作ってみたい方も、最初から出版物らしい完成度を目指す必要はありません。
まずは自分が作ってみたいものを、小さな一冊にするところから始めてみてください。
よくある質問
ZINEとリトルプレスに明確な定義はありますか?
一般的な傾向はありますが、両者を明確に分ける共通の基準があるわけではありません。作品や制作者によって呼び方が異なることもあります。
個人で作ってもリトルプレスと呼べますか?
個人による小規模な出版活動もあります。制作人数だけでZINEとリトルプレスが分かれるわけではありません。
本屋で売っているZINEもありますか?
あります。自主制作されたZINEを扱う書店やショップもあり、イベントやオンラインショップ以外でも販売されています。
ZINEを何冊も発行するとリトルプレスになりますか?
発行冊数だけで決まるものではありません。ZINEを継続的に発行する人もいます。
まとめ
ZINEとリトルプレスは、どちらも大手出版社を通さず、小さな規模から始められる出版物です。
ZINEは個人の自由な表現と結びついて使われることが多く、リトルプレスは独自の編集方針を持った小規模な出版活動と結びついて使われる傾向があります。
ただし、両者の境界は明確ではありません。
これから初めて一冊を作るのであれば、呼び方にこだわる必要はありません。自分が残したいもの、誰かに届けたいものを一冊にまとめるところから始めてみましょう。



